主に東部でブドウを栽培
オーストリアの風景と言われて思い浮かべるものは何でしょうか?
おそらくほとんどの方は、「アルプスの少女ハイジ」で描かれていたような、高く聳える山々の風景ではないでしょうか。
上の写真はオーストリアの真ん中あたりにある観光地、ハルシュタット近傍の景色です。
オーストリアのイメージに近いのではないでしょうか。
確かにオーストリア中部から西部にかけては高山地帯で、このような地形が多いです。
一方、ウィーンを含む東部はなだらかな丘陵地帯が多く、ブドウの栽培に適した地形となっています。
下の地図(AWA様HPより引用)で色のついたところが主な生産地域。
東部に偏っているのが分かりますね。
この辺りは、ドナウ川沿いの北部で一部急峻な地形がありますが、そのほかはほとんどが農耕に適した地形。
なんと、首都のウィーンでも広範囲でブドウが栽培されています。
下の写真はウィーンのブドウ畑。
首都がワインの生産地域に指定されているのは、世界でここだけだそうです。
ブドウ栽培に適した奇跡的な気候
このオーストリア東部は、地形だけではなく気候もブドウの栽培に適しています。
北と西からは冷たい風、東からはハンガリーのパノニア平原からの乾燥した暖かい風、南からは地中海からの湿度を含んだ暖かい風が吹き、さらにはドナウ川によって寒暖差が調整され、ブドウにとって絶好の気象条件を作り出してくれます。
まさに奇跡的な気候ですね。
体感的に言うと、夏はカラッと暑く(時には35℃以上!)、収穫期の秋は冷んやりとした心地のよい空気。
晴れの日も多いので、ブドウ栽培に最適という訳です。
この気候によって造られたワインはキリッとした辛口。
どんな食事にも相性抜群ですよ!