ゲミシュターはブレンドではありません
「ゲミシュターザッツって、いろいろなワインを混ぜて作るのですか?」
よく聞かれる質問です。
答えはNo。
ゲミシュターはブレンドワインではありません。
そもそも、ブレンドされたワインとは、ボルドーやナパのワインのように、それぞれの品種で造られたワインを調合して作るワインのこと。
こうすることで毎年一定の品質でワインを提供できます。
混植混醸のワイン
では、ゲミユターザッツはどんなワインなのか?
まず、ゲミシュト(Gemischt)はドイツ語のmischenの過去分詞。
mischenは「混ぜる」という意味なので、「混合した」と訳せます。
そしてSatzはいろいろな意味がありますが、ここでは「ひと組の」とか「集合体」的な感じでしょうか。
つまり、直訳的には「いろいろ混ぜ合わせたひと組のもの」が適切な感じがします。
で、これがワインになるとどういう意味かというと、「混植混醸」になります。
混植とは、様々な品種が同じ畑に生えていること。
今は品種ごとに栽培されていることが多いと思いますが、自然な状態ではいろんなブドウがごちゃ混ぜに生えています。
その状態のことですね。
そして「混醸」とは、ごちゃ混ぜに生えているブドウを同じ時期に収穫して醸造することです。
だから、良い熟度、未熟、過熟と熟度も様々。
収穫のタイミングは造り手さん次第となります。
産地やヴィンテージの特徴が際立つワイン
ごちゃ混ぜとはいえ、オーストリアのワイン法では規定があり、一番多い品種でも50%を越えない、一番少ない品種でも10%以上とされています。
「自然のままに生えているようなブドウで、そんなことがコントロールできるの?」と思うかもしれませんが、まあ、これは基準なので多少の誤差は目をつぶりましょう。
それよりも、産地の特徴やビンテージを楽しんで欲しいです。
私たちが取り扱うPfafflのゲミシュターザッツは、グリューナーヴェルトリーナーが主体。
ほかには、シャルドネ、リースリング、そしてムスカテラーが少々。
口に含んでみて、どの味わいを感じ取れるか?
ヴィンテージによっても違うかもしれません。
そんな楽しみのあるワインです!